雨の日のトラック運転はここが違う!安全のために気をつけたいポイント
雨が降ると、トラック運転の環境は一変します。
運送業界で10年以上働いていますが、雨の日の運転はやはり緊張します。視界の悪化や路面のスリップ、制動距離の増加など晴天時には気にしないようなリスクが高まります。
特に大型車は一つ間違えば大きな事故につながるからこそ、気を引き締めて運転したいですね。
今回は、雨の日のトラック運転で気をつけたい安全確保のポイントをまとめました。
安全第一で運行するために、ぜひチェックしておきたいですね。
雨の日の安全確保のポイント
ワイパーはしっかり動いていますか?
雨天時は、視界の確保が重要になります。ワイパーの劣化やゴムのひび割れがあると、しっかり水を拭き取れず視界不良になり危険です。出発前にはワイパーの動作確認をし、必要であれば早めに交換しましょう。
ライトの事前点検も忘れずに!
ヘッドライトやフォグランプも点灯して、他車からの視認性を高めることが重要です。
「見える」よりも「見られる」ことが事故防止につながります。
車間距離はいつもの1.5倍を意識して
雨の日はブレーキをかけてから停止するまでの距離が長くなります。特に空荷や軽めの荷物のときは、トラックの制動バランスが不安定になりやすいため注意が必要です。
車間距離は通常より1.5〜2倍を目安に、無理な追い越しや割り込みは避けましょう。焦らず、ゆとりある運転を心がけたいですね。
急ブレーキ・急ハンドルはスリップの原因
濡れた路面は摩擦力が低下しており、特にマンホールや白線、鉄板の上などは非常に滑りやすくなっています。急なハンドル操作やブレーキはスリップや横転につながるリスクがあるため、操作は常に“ゆっくり・なめらかに”が基本です。
高速道路や橋の上は「ハイドロプレーニング現象」に注意
速度が出やすい高速道路では、ハイドロプレーニング現象(タイヤと路面の間に水の膜ができて、ハンドルやブレーキが効かなくなる現象)が起きやすくなります。これを防ぐためには、タイヤの溝がしっかりあること、そして速度を落とすことが大切です。
特に橋の上やトンネル出口は風の影響も受けやすく、路面状況が急変することもありますので、要注意です。
走行ルートの再確認と“雨対応”の計画
雨の日は、道路が冠水していたり渋滞が長引いたり、何が起きるかわかりません。事前に天気予報や交通情報を確認し、必要に応じてルート変更や時間調整を行いましょう。
雨により荷下ろしに時間がかかる場合も想定して、余裕をもったスケジュール設定が安心です。
雨の日は“いつもと違う”を意識して安全確保
雨の日のトラック運転では「視界」「距離感」「操作の丁寧さ」「路面状況の把握」がいつも以上に求められます。
どれだけ運転経験が豊富な方でも、雨の日は油断禁物です。
「いつもと違う」を意識して「ちょっと慎重に」「ちょっと早めに」「ちょっと丁寧に」安全な運転を心がけていきましょう。